横浜といえば家系ラーメン. 特に京急沿線は, 家系ラーメンの元祖, 吉村家が創業した地元という歴史的経緯から, 多くの優良店がひしめく家系のメッカです. 今回紹介するのは, そんな優良店の中でもキャンパスからアクセスしやすいこちら.
キャンパスがある金沢八景のお隣, 金沢文庫駅から650メートル, 徒歩8分. キャンパスから歩くと1.2キロ, 15分くらい. …という具合でさほど行きやすい立地ではないにも関わらず, 一日中客足が途絶えない人気店. 創業は1998年. 家系の頂点に位置する御三家の一角, 六角家(2017年閉店)で修業して独立. 以前紹介した雷家と同じく六角家姉妹店. 要するに, 全国に星の数ほどある横浜家系の店の中でも頂点にかなり近い超一流店です.
到着したら(行列に並ぶ前に)店に入って券売機で食券を購入. ラーメンは700円から. 繁盛店は数が出るのでこのような良心価格でもやっていけるのでしょう.
この日は書類の郵送のため金沢郵便局に行った帰り. 注文はラーメンと小ライス. 着席前に店員さんに食券を渡す. お好みを聞かれるので「麺かため」で. 店員さんは厨房に向けて大きな声で客の注文を伝達. そういえば往年の六角家もそうだった. やがてライス, 続けてラーメンが到着.
褐色の豚骨醤油スープに鶏油(チーユ)が浮かぶ, 絶対ウマいヤツ😍. 具も家系のセオリー通りにチャーシュー, 海苔, ほうれん草, それに小口切りのネギ少々.
家系の一流店, 麺はもちろん酒井製麺. もちもちの太麺は心地よい食感.
周知の通り, よくできた家系ラーメンは立派なご飯のおかず. 濃厚な豚骨スープはご飯が進む味. また, チャーシューと海苔とライスは鉄板のコンビネーションで, 写真のようなミニチャーシュー丼をこさえる客は私だけではないはず.
ごちそうさまでした!
/参考/ 横浜の家系ラーメン全店制覇への道〜家系図を作ろう〜[はまれぽ.com]
(余談) 平ザルとテボ
今回取り上げた金八家のように血筋の確かな家系ラーメン店では, 麺上げは平ザルです. 多くのラーメン屋で見るのは, 深底で柄付きのザル, 通称テボですが, 麺を1玉ずつ任意のタイミングで茹でられるので効率がよく, 扱いも簡単です. 平ザルはその逆. 一度麺を投入したら, すべてをすくい上げるまで次は投入できませんし, かため・ふつう・やわらかめや大盛り・中盛り・並盛りといった客の注文に応じて目分量で迅速に麺を取り分ける技量が求められます. しかし, 平ザルは麺を大鍋で自由に泳がせられるので, 麺のぬめりが落ちて食感のよい美味しい麺に仕上がるとされています.
「天空落とし」や「ツバメ返し」といった仰々しい呼称で知られる麺上げのパフォーマンスがありますが, たいていはテボによるものです. ちょっと練習すれば誰でもできることを大げさな名前で呼ぶ必要があるのか, 素人の私にはよくわかりません. この店のように平ザルによる熟練の麺上げを黙々とやる店は誠実で, 信用できると思います.
YouTubeチャンネル「黙飯」で金八家のラーメン作りの様子がリアルに伝えられています. チャッチャッチャッチャッという小気味よいリズムで麺を上げる平ザルの技もよくわかります.
※平ザルの店は良い店でテボを使う店は全部ダメということではありません. テボを使う良店もたくさんあります. 例えば店主が一人で切り盛りする小さな店などは, テボを使う合理的な理由があります.
0 件のコメント:
コメントを投稿